音速きなこおはぎ

技術ブログです。

ぜいたくな悩み

たまには暗い部分もブログに認めてみる。それが何かの助けになるかもしれないと思ったから。

自己紹介から入る。私はソシャゲの運営を行うエンジニアだ。今の会社は入社から5年が経ち(転職の多いこの業界では古参社員と言って差し支えない)、その間いろいろなリーダークラスの仕事を務め、一定の信頼を得てきた。

報酬も十分な額を貰っており――プログラマ的な水準で言えば決して高くはないかもしれないが、倹約家だし、独身なので――まったく不満がない。

つまり、地位も報酬も十分満足できるものを持っている。

しかし、こんな私にも悩みがあって、それが「やれることがない」という悩みだ。


入社当時の私はパッションに溢れていた。何か一つでも改善できることがあれば職種も役職も関係なく食って掛かり、プレイヤーのためになることならなんでもする所存だった。

運営は楽しい。だが、5年も勤めると、一通りの仕事もチャレンジもやり尽くし、新しい経験を積む機会はもはや雀の涙ほどしか残っていない状態になる。

それならばと新しい仕事を創出しようにも、徐々に衰退していくこのフェーズで大きく何かに打って出ることは非常に難しい。

しかも私のような古参がタスクを持つより、どんどん入ってくる新人エンジニアに、(彼らにとってはまだ)新しい経験を積ませてやる方がよほど有意義である。

私自身の視野もこの5年で大きく広がった。烏滸がましいことだが、以前は見通せなかった金の流れ、人の動き、業界の未来が見通せるようになった。

自分の経験というより、業界(それはもしかするとソシャゲ業界ではないかもしれないが)のために何かできることはないかと考えるようになった。しかし、その実現に打って出るための糸口はまだ見つからない。

かといってホイホイ起業できるほど実家が太いわけでもない。

仕事に生きがいを見出す仕事人間の私が、やり甲斐を見いだせる仕事をいくら探しても、どうにも存在しないのだ。

何も世の中に爪痕を残さず、ただ平穏無事に暮らすだけなら、死んでいるのと同じだ。

これが「やれることがない」の意味するところである。


ホンマにやることないんか? 本気で探したか? というのは一旦置いておいて、このような自己実現の困難さから来るメンタル的な問題について何か知らないか ChatGPT 先生に伺ったところ、"Existential crisis" - 日本語では「実存的危機」かもよと教えてもらった。

en.wikipedia.org

日本語記事はないようだった。

心理学や 心理療法において、実存的危機とは、人生に意味がないという印象や、自分の個人的アイデンティティに対する混乱を特徴とする内的葛藤のことである。 (DeepL 翻訳)

医学的な部分もあるから、詳しいことに言及すると不適切かもしれないので立ち入らないが、確かになんとなく思い当たる節はあるなと思った。

特に、「あのときああしていれば、違う道を今歩んでいたかもしれない」といった思いは、最近になって抱くようになったものだ。

それに、なんだか話に聞く「定年後の元・仕事人間」みたいだなと思った。まだ30手前なんですが……

ともかく、他にもいろいろ調べた内容をまとめると「この悩みは病気というより、成長の過程で経験する葛藤なんだよ」的な感じになりそうだった。

つまり、今すぐ医者にかかって治せという話ではなく、どうしようもないほど自分で苦しんでなんとかしろとのことだった。なるほどな……。


誰かの助けになるような記事を目指したはずが、とりとめがない上に解決策とも呼べない解決策を書いてしまった。悲しいがこれが私の限界だ。

一応、親しい人がいれば悩みを相談してみるのはよい考えだと思われる。しかし、相談したところで仕事は生えてこないので、私の場合はどうしようもなさそうである。

何か仕事を、またあの頃の燃え盛るパッションをぶつけられるような生き甲斐を見出したい。何かチャンスはないものか……?

事態が落ち着いたらこんなことで悩んでたのかと笑える黒歴史になりそうな記事になってしまいましたが、今はそうなる日が来ることを願って…